- 通っていた脱毛サロンが倒産しちゃった…
- 契約料金の支払いを止めたり、返金を受けたりはできるの?
- 「抗弁書」って言葉は見かけるけど、何をどこに送ればいいのか分からない
脱毛サロンやクリニックが倒産すると、施術は受けられなくなるのにローンやカードの引き落としは勝手に続いてしまいます。
手続きの存在は知っていても、書類の名前がいくつもあったり、対象になる条件が分かりにくかったりして、手が止まってしまいますよね。
そこでこの記事では、支払停止の抗弁書の書き方を公式のテンプレートと記入例を使って順番に解説します。
【大前提】脱毛サロンやクリニックが倒産したら支払いの停止や返金を受けられるのか

脱毛サービスは基本的に3つの支払い方法で決済します。
・一括払い(現金)
・一括払い(クレジットカード)
・分割払い(クレジットカード、ローン)
結論から言うと、現金一括払いの場合は払ったお金が戻ってくる可能性はほとんどありません。
一方で、カードの一括払いや分割払いについては残債の支払いを止められる可能性があります。
現金一括払いで返金される可能性はほぼゼロ

現金一括で支払った場合、倒産後に返金を受けられる可能性はほぼありません。
なぜなら、資金が尽きたことで倒産するからです。
多くの債権者(契約した人たち)にお金を返せる余力がないんですね。
本当に悔しいですが、現金一括払いをした方は返金を前提に動くよりも、今後の脱毛をどうするかを考えるのが現実的です。
クレジットカード一括払いは決済前なら間に合う可能性がある
クレジットカードで一括払いをした方は、まだ決済が済んでいなければ支払いを取り消してもらえる可能性があります。
その仕組みがチャージバックです。
契約直後に倒産被害にあった場合、なるべく早くこの手続きをするようにしてくださいね。
詳細はこちらの章で詳しく解説しています。
分割払い・ローンなら残債の支払いを止められる可能性がある
クレジットカードの分割払いや信販会社のローンで契約していた場合は話が変わります。
施術の未消化分については残債の支払いを止められる可能性があるからです。
そこで必要になるのが、クレジット会社に支払い停止の抗弁書を提出すること。
倒産してサービスの提供が終わったからと言って、引き落としが自動で止まることはありません。
大切なお金を守るため、必ず手続きをするようにしてください。
ここからは支払い停止の抗弁書について解説していきますね。
支払停止の抗弁書ってなに?

支払停止の抗弁とは、クレジットやローンで買った商品やサービスに問題があったときに、クレジット会社への支払いを止められる権利のことです。
日本クレジット協会の案内では、支払いを止められるケースとして商品の引渡しや役務の提供をしてくれないことが挙げられています。
脱毛サロンやクリニックの倒産は、まさに役務の提供を受けられない事例に当てはまるんですね。
そこで、「支払いを止めたいです」とクレジット会社に申し出るための書類が支払停止の抗弁書です。
正式には支払停止等の申出書という名前で使われていますよ。
抗弁書でできるのは、あくまで残りの支払いを止めることです。
契約の解除や支払い済みのお金の返金を求める書類ではありません。
支払停止の抗弁書の適用条件

支払停止の抗弁を適用させるには一定の条件があります。
自分の契約が条件に当てはまっているか、一緒に確認していきましょう。
- 支払い停止の抗弁書の適用条件
- ・割賦購入であること(クレジットやローンでの契約)
→一括払いは対象外となる
・指定商品、指定権利、指定役務であること
→脱毛の契約は該当する
・販売業社に対して抗弁事由があること
→役務提供事業者(脱毛サロン、クリニック)の倒産が該当する
・2ヶ月以上の期間にわたる3回以上の分割払いであること
・支払総額が4万円以上であること(リボ払いの場合は3.8万円以上)
→現金販売価格に分割払い手数料を加えた総額が4万円未満のときは対象外となる
具体的な契約内容について、主に支払い方法と金額の条件をクリアしているかが判断ポイントですね。
【テンプレートあり】支払い停止の抗弁書の書き方

自分が支払い停止の対象になることが確認できたら、抗弁書を作っていきましょう。
一から自分で作る必要はなく、日本クレジット協会が公開している様式をそのまま使えば大丈夫ですよ。
抗弁書のテンプレートは以下のリンクからダウンロードできます。
記入例を参考に、自分が契約した脱毛サービスに置き換えて記入しましょう。
支払い停止の抗弁書の提出方法

支払い停止の抗弁書を提出するまでの流れは大きく5ステップです。
- 支払い停止の抗弁書を提出する流れ
- STEP1:自分の契約が抗弁書の対象になるか確認する
STEP2:クレジット会社に電話し、抗弁書を出したいと伝える
STEP3:消費生活センターに相談しながら抗弁書を作成する
STEP4:抗弁書の他に必要な書類を用意する
STEP5:クレジット会社へ簡易書留で郵送する
順番に解説します。
STEP1:自分の契約が抗弁書の対象になるか確認する
まずは自分の契約が抗弁の対象になるかを確認します。
具体的な条件はすでにこちらの章にまとめているので、まだ確認していない場合はチェックしてみてください。
STEP2:クレジット会社に電話し、抗弁書を出したいと伝える
日本クレジット協会によると、支払停止を申し出る前にまず契約先(サロン・クリニック)に連絡して解決を図るように案内されています。
しかし、倒産していればもう連絡が取れないのが実状です。
その場合はクレジット会社に連絡しましょう。
電話では、契約先が倒産して施術を受けられなくなったことと、抗弁書を提出したいことを伝えます。
契約番号が分かるものを手元に置いておくとスムーズです。
STEP3:消費生活センターに相談しながら抗弁書を作成する
ここが見落とされやすいところなのですが、クレジット会社に電話すると、消費生活センターに相談してから改めて連絡するよう案内される場合があります。
消費生活センターへは、消費者ホットライン「188」に電話すると近くの相談窓口につながります。
相談員が被害状況を確認し、クレジット会社への連絡や抗弁書の書き方をフォローしてくれたという事例も過去にありました。
自分一人ではどうしようもなく不安な状況の中、頼れる味方がいると安心ですよね。
分からないことはどんどん相談して、安心して手続きを進めましょう。
STEP4:抗弁書の他に必要な書類を用意する
抗弁書だけを作るのではなく、契約内容と被害状況が分かる書類も用意しておく必要があります。
・契約書
・施術の消化状況が分かるもの(会員サイト、予約メールのスクショなど)
契約書や会員証などは原本ではなくコピーを取っておいてくださいね。
必要書類について不安なことがあれば、消費生活センターに確認するのが確実です。
STEP5:クレジット会社へ簡易書留で郵送する
抗弁書の提出先はクレジット会社です。
倒産したサロンやクリニックに送っても手続きは受けられません。
なお、郵送するときは簡易書留などの配達記録が残る方法を使うようにしてください。
クレジットカード一括払いで倒産被害に遭った場合の対応

クレジットカードの一括払いは支払い停止の抗弁書の対象にはなりません。
代わりの選択肢になるのが、決済を取り消すチャージバックという制度です。
倒産でサービスを受けられなくなったことをカード会社に伝えると、この仕組みで対応してもらえることがあります。
チャージバック利用時のポイント
・決済の日にち次第で受付可否が変わるため、なるべく早く連絡する
・契約書や被害状況が分かる書類を用意しておく
なお、まだ引き落とし日を迎えていない場合は、支払い方法を分割やリボに変更できれば抗弁書の対象になる可能性もあります。
事後の変更を受け付けるかどうかはカード会社次第なので、あわせて問い合わせてみると安心です。
過去に倒産した主要な脱毛サロン・クリニック一覧

脱毛サロン・クリニックの倒産はある日突然やってきます。
・大手だから大丈夫
・医療脱毛クリニックは安全
と言い切ることはできず、誰がいつ倒産に巻きこまれても不思議ではありません。
過去に倒産した脱毛サロン・クリニックの一例をまとめました。
| 区分 | 社名 | 倒産年 |
|---|---|---|
| サロン | 脱毛ラボ | 2022年 |
| サロン | ラドルチェ | 2023年 |
| サロン | シースリー | 2023年 |
| サロン | 銀座カラー | 2023年 |
| クリニック | ウルフクリニック | 2023年 |
| クリニック | アリシアクリニック | 2024年 |
| クリニック | トイトイトイクリニック | 2025年 |
| サロン | ミュゼプラチナム/メンズミュゼ | 2025年 |
今後新たに倒産が起きても、僕たちが取るべき手続きは同じです。
支払い停止の抗弁やチャージバックの利用など、少しでも被害の拡大を防ぐために必要な対応を取りましょう。
脱毛サロン・クリニックの倒産被害に遭ったときに気になる疑問

倒産被害に遭ったときに引っかかりやすい疑問をまとめました。
支払い停止の抗弁書はいつまでに提出すればいいですか?
なるべく早い方が良いです。
なぜなら、支払停止の申し出が認められた場合、申し出の時点から支払い請求を停止したものとして精算されるからです。
対応が遅くなると引き落としが進んでしまい、無駄なお金を払うことになってしまいます。
脱毛の契約書に「全額返金保証」と書いてありますが返金を受けられますか?
残念ながら、返金は受けられません。
返金保証はサロン・クリニックが自社で提供していた制度なので、倒産した時点でサービスの提供が不可能となるからです。
例外として、エスクロー制度を導入している脱毛サロン・クリニックであれば、万一の倒産の際も返金を受けられます。
倒産被害者向けの救済プランは使った方がいいですか?
脱毛サロン・クリニックの倒産があると、他社が倒産被害者向けの救済プランを打ち出すことがあります。
通常よりも安く申し込めるケースが多いため、利用するのも一つの選択肢ですね。
ただし、救済プランには受付期間や人数に限りがある場合がほとんどです。
もし救済プランの利用を考えている場合は早めの申し込みが大切です。
過去に倒産したアリシアクリニックの救済事例を別記事にまとめたので、気になる方はチェックしてみてください。
まとめ:通っている脱毛サロン・クリニックが倒産したら早めに支払い停止の抗弁書を出そう

ローンやカードの分割払いで脱毛サービスを申し込んだ場合、脱毛会社が倒産しても支払いが自動で止まることはありません。
しかし、支払い停止の抗弁書を提出すれば残債の支払いを止められる可能性があります。
倒産被害に遭って苦しい状況ですが、無駄な引き落としを防ぐためにも早めの対応が大切です。
消費生活センターに相談しながら、一緒に手続きを進めていきましょう。